原稿製作手順的な何か
ひとことでご希望いただいたので、僭越ながら菘の原稿製作手順を整理してまとめてみました。
な、何も特別なことはしていないので…暇つぶし半分にしていただけたらなーと思います。
とりあえず今回ちょうど脱稿したばかりなので、クジャ様本をサンプルに。

ある日突然、空からネタが降ってくる。本を作ることを決意する。

頭の中で気が済むまでこねくり回す(一週間~一ヶ月)
今回は締切まで時間がなかったので、一週間くらい。
ちなみにわたしのネタはいつも台詞から降ってきて、この台詞が言わせたい!どうしたらいいの!
という感じで膨らませていきます。
最終的に地の文のない小説…というか演劇の台本みたいな感じで落ち着きます。

適当な紙に小さいネームを起こす。絵コンテ?っていうんでしょうか(一日くらい)

いつもは作らないんですが、今回見開きページなんかがあって混乱すると困るなーと思って作ってみました。
でもこれが案外やりやすかったので、次から普通に作るかもです。
紙は本当に適当なので、表紙の下描きの裏紙です。
ネームを起こす時点になると演劇の台本みたいなネタが、頭の中で勝手にコマ割されたかたちで再生されます。昔はこれができなくてコマ割が苦手でした。

B5のコピー用紙にネームを切る(一日で切れるときもあれば、一週間かかるときもあります)
今回は四日くらい。

ネームから下描きへクラスチェンジ(一日くらい)

ネームの上から形を整える感じで、下描きをがりがり描く。
汚いネームに被せて描く上、消しゴムも使わないので相当汚いです。
時間がないときはこの工程は飛ばします。

トレース台を使って、原稿用紙に直接ペン入れ(三~四日くらい)
消しゴムかけが嫌なので、一発本番でいきます。時間も短縮できてお得。
ちなみにペンは日光の丸ペン、インクは製図用って書いてあるやつ、背景・ふきだしはコピックのマルチライナー0.05を使ってます。
枠線はなんだこれ…マルチライナーの0.8ですかね。
でもこれは値段が安かったから…なので、本当はピグマの0.8が使いやすいです。

そのままベタに突入(二日くらい)

一番好きな作業です。このために原稿やってると言ってもいいくらい。
頭とお尻にそれぞれペン先がついているタイプの筆ペンの、細くて固い方で大体全部やります。
いつもトーン作業がぎりぎりなので、トーン貼らなくても一応本として出せるくらいまで持って行きます。
一コマ全面ベタ、みたいなところはデジタルでやるので飛ばし。
ここまですべてアナログです。

スキャンしてコミスタでトーン貼り(スキャン一日、トーン二日くらい)

デジタル作業はまだ二回目なので取り込みに試行錯誤しつつ…
フォトショでゴミとって若干濃くして、コミスタで閾値100くらいにして突っ込みます。
線が太るのが一番嫌なので、かすれてしまう線は飛ばすくらいの気持ちで取り込み。
でもまだ完成品が手元にないので結果が分かりません。太ってませんように!
トーンセンスがないので、網トーン、グラデトーン、木の影くらいしか使えません。
基本トーン大好き!
服とか目とか空とか木とか貼ったあたりで満足します。
いつか人物とかまで細かく影トーンを貼るのが夢ですが、出来たためしがありません。憧れの60L10%…
そうえばコミスタは台詞の打ち込みがとても楽で感動しました。

保存してへろへろになりながらFTP入稿。

大体こんなところ…ですかね。ほんとに普通なことしかやってなくてすみません。
作業全部デジタル、とかも憧れるんですが、データが消失したらと思うと恐ろしくてトーン以外アナログです。
最悪トーンは貼り直せる、とか思って。

ちなみに小説だと、

ネタが降ってくる

頭の中でこねくり回す(一週間~一ヶ月)

メモ帳に向かってひたすら打つ(一週間)

ワードで体裁を整える

PDFに書き出したあと、PSDに変換してFTP入稿

になります。なんというシンプルさ。惚れてしまいそう。小説楽しいです。
ちなみにフォントサイズ9、段組二段の27文字-22行とかでやってます。ページ数の都合で多少いじりますが。

こんな感じで大丈夫でしょうか。
何か気になるところなどありましたら、お気軽に聞いてやってくださいー。

続きでひとことお返事です。

続き▽
Posted by 菘みかん 21:22 | 原稿製作手順 | comments (0) | trackback (0)